"街に出会う、人に出会う、音楽に出会う"をキーワードに、ベテランから新人までメジャー・インディーズ問わず約50組のアーティストが集結し、ライブハウスやカフェ、イベントスペースなど7つの会場で実施。前売りチケットも完売し、会場によっては入場規制が生じるほどの大盛況となった。
ISEKI(ex.キマグレン)がスターティングアクトとして出演したライブハウス「VARIT.」では、セカイイチや大石昌良らがライブを披露し、トリにはシンガーソングライター・さかいゆうが登場。唯一無二の歌声とも言われるオリジナリティ溢れるサウンドで観客を魅了した。開放感あふれる会場・SPORTEREA(スポルテリア)では、YouTubeへの動画投稿をきっかけにデビューした山根万理奈や、ストレートな歌詞で話題を集めるあいみょん、神戸を拠点に活動するサーカスフォーカスなどが出演し、アメリカンな雰囲気が漂うBO TAMBOURiNE CAFEでは、抜群の歌唱力と存在感を放つ岩崎愛や、関西主要イベントにも毎年出演している今村モータースなどが会場を盛り上げた。
ドラマ「隠蔽捜査」や「37.5℃の涙」の主題歌にも起用され注目を集めたwacciや、“泣ける”と反響を呼んだNHKみんなのうたオンエア楽曲「日々」などで知られる吉田山田、ドラマ「ラスト・シンデレラ」の挿入歌、「僕のいた時間」の主題歌で知名度を上げたRihwa、“10万人が足を止めた魔法の声”と言われ昨年10周年を迎えた奥華子など、豪華ラインアップとなった北野工房のまちステージの最後には、ラストを締めくくるに相応しい岡本真夜が登場し、デビュー曲「TOMORROW」も披露された。
さらに今回は入場無料で観覧できる「インストア・フリーライブ」も「東急ハンズ三宮店」「タワーレコード神戸店」「HMV三宮VIVRE」の3店舗で実施。東急ハンズでは、“ワクワク・ロックンロールバンド”「ワタナベフラワー」のボーカル・クマガイタツロウがメインMCとして盛り上げるほか、各会場ではイベント出演者によるライブが披露された。同イベントには幅広い年代が参加し、しっとりと聴き入ったり、各会場で販売されているフードやドリンクを楽しみながら観賞したり、手拍子や掛け声で盛り上がったりと思い思いに楽しんでいた。フリーライブを含む全11会場で様々な音楽が鳴り響き、神戸の街が音楽で溢れる1日となった。
熊本県を震源とした九州での地震を受け、一時は中止も検討された同イベント。しかし、神戸は阪神・淡路大震災で震災を経験し、その時に被災した人々を励まして神戸市民の“心の一曲”となった「TOMORROW」を歌う岡本真夜をはじめとする出演者によって「神戸から音楽のチカラを発信してエールを送れたら」との思いで開催された。